W杯出場権獲得を狙う上で、タイ相手に4点差で勝ったことはもちろ

W杯出場権獲得を狙う上で、タイ相手に4点差で勝ったことはもちろん評価すべきです。ただそれと同時に「ボランチって、本当に難しいポジションなんだよな」と感じる試合でしたよね。
UAE戦で大活躍した今野、ゲームを作れるタイプとして期待された高萩が骨折、そして長谷部もすでにケガで離脱している。その中でタイ戦は山口、クラブでも中盤でプレーしている酒井高のダブルボランチで臨んだ。個人的には1ボランチにして香川や清武、もしくは好調の倉田をインサイドハーフに並べる形もあるかなと思いましたが、ハリルホジッチ監督は守備時のバランスを重視しようとした。
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ただこの2人は「守備型と守備型」という並びで、前線へのパス出しで良さを発揮するタイプではないですよね。それにプラスして前線の選手が裏を狙ったり、サイドの高い位置でボールを欲しがった分だけ、ダブルボランチとの距離感が開きすぎた。そんな時間帯がずっと続いてしまった。

もしW杯本大会だったら、失点に直結してしまう。

中でもらう選手が少なくなった分だけ外でボールを回すけど、タイにプレッシャーをかけられて慌ててしまった。そこでロングボールを蹴って相手にボールを渡してしまう。もしくは斜め方向のパスを引っかけられてカウンターを浴びたり、最終ラインの前で相手にボールを収められた。
こういった場面が続いて、チーム全体がリズムを失った印象です。もしW杯本戦で戦う相手だったら、失点につながってもおかしくないミスは多かったなというのが正直な印象です。
リズムを取り戻す方法として、例えばトップ下の香川が少し下りてきて、タイの守備を引き出してから縦パスを入れたりする工夫を何度かやっていました。だけど全体的には相手のバランスが崩れてない中で強引にパスを入れていた。それだと狙いどころを絞られてしまいますよね。ダブルボランチも役割分担できればよかったんですが、初めてのコンビということもあって難しさが出たんでしょうね。

“どっちがつなぎ役になるのか”が曖昧だった。

タイ戦ではどちらかというと、山口が前に出る役割をしようとしていました。香川のゴールで先制点を取った直後に、原口、香川とつないで、走り込んだ山口がシュートを放ったシーンが象徴的でしたよね。
ただ時間が経つにつれて、酒井高との間で“どっちが積極的につなぎに入ろうhttp://blog.kuruten.jp/weryoewse/379016
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か?”というのがぼやけていた。中央で1列前に入った香川を含めて、ちょっとでもドリブルでボールを運んだりする工夫があれば、もう少しタイの守備を迷わせることができたかな、と。
今回の予選は基本的に長谷部と山口のダブルボランチで臨んできましたけど、長谷部のケガによって今回は新たなコンビを試すことになった。予選全体を振り返っても、大島や柏木が起用されたケースもある。今後も負傷や出場停止で組み合わせが変わる可能性がある中で、ボランチに入る選手がその状況に対応できるかが試される。これは予選終盤に向けて大きなポイントになりますね。